手塚治虫が愛した「蛇神社」 - 宝塚の隠れた聖地を訪ねて

蛇神社のイチョウの木

神秘的な白蛇の伝説と、漫画の神様・手塚治虫の幼少期の思い出が交差する特別な場所があります。

それが宝塚市御殿山にある「蛇神社」です。

2025年の干支「巳年」を前に、この神秘的な神社を訪れてみました。

蛇神社のイチョウの木

蛇神社は、JR宝塚駅から緩やかな坂道を15分ほど登った住宅街にある、静かな佇まいの小さな神社。

立派なイチョウの木が目印です。

蛇神社の祠

神社と言っても、鳥居も手水舎もなく、小さな祠(ほこら)がぽつんとあるだけ。

社務所もない無人の神社で、御朱印やお守りは授かれません。

黄金色に輝くイチョウの木の隣に素朴な祠が、ひっそりと佇んでいました。

蛇神社の御神木

祠の後ろにあった御神木。

蛇の形のような根っこが印象的でした。

蛇神社は、手塚治虫の短編漫画「モンモン山が泣いてるよ」の舞台としても知られています。

「モンモン山が泣いてるよ」は、1979年に雑誌『月刊少年ジャンプ』に発表された読み切り作品。

少年時代の手塚自身をモデルにした主人公・シゲルと、ポプラの木に棲む白蛇の化身を称する謎めいた青年との交流を描いたファンタジー作品です。

蛇神社のイチョウの木

作中では、蛇神社にはポプラの大木が描かれていますが、実際の神社にあるのは宝塚市の保護樹木に指定された立派なイチョウの木。

小さな祠と黄金色に輝くイチョウの木を眺めていると、ここで過ごした少年時代の手塚の姿が目に浮かびます。

蛇神社の小さな祠

作中では軍用道路建設のために神社とポプラの木が失われる展開となりますが、現実の蛇神社とイチョウの木は今でも地域の人々に見守られています。

地元の方によると、このイチョウの木には以前、たくさんの銀杏が実っていたそうです。

しかし、ここ4、5年は実がつかなくなったとのこと。

まるで白蛇様が気候変動への警鐘を鳴らしているかのようです。

漫画「モンモン山が泣いてるよ」は下記のサイトから無料で読めますよ♪

モンモン山が泣いてるよ(手塚治虫と戦争)

蛇神社

住 所:兵庫県宝塚市御殿山2丁目21−11

駐車場:なし

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