宝塚の旧松本邸に行ってきた!2021年秋の一般公開情報や見どころなどをご紹介!

毎年秋に一般公開されている宝塚の旧松本邸。

昭和12年(1937年)に建築され、建築当初の姿をほぼそのまま残す洋風住宅です。

国登録有形文化財に登録され、ひょうごの近代住宅100選にも選定されています。

アンティークな建築に興味がある私ですが、これまで行ったことがありませんでした。

2021年は公開初日に訪問することができたので、その様子をレポートします。


2021年秋・旧松本邸の一般公開期間や見学時間は?

旧松本邸2021年秋の一般公開マップ

旧松本邸の2021年秋の一般公開期間は下記のとおりです。

会場では、紅茶のワークショップやミニコンサートも開催されますよ。

なお、旧松本邸館内の見学や館内解説には、整理券が必要です

整理券は当日、会場で先着順に配布されます。


期     間:令和3年(2021年)11月1日(月)~11月7日(日)

時     間:10:00~16:00

料     金:無 料

見学時間:(1回20名まで、30分の入れ替え制(※館内解説・ミニコンサート開催時は、見学不可)

【午前】10:30~・11:00~・11:30~

【午後】12:00~・12:30~・13:00~・13:30~・14:00~・14:30~・15:00~

館内解説:(※先着10名・所要時間45分)

11月1日(月)・3日(水)・5日(金)・6日(土):11:00~・14:00~

7日(日):11:00~・12:30~


旧松本邸に行く際の注意点は?

館内は靴を脱いで見学しますので、スリッパ・脱いだくつを入れる袋が必要です。

スリッパを忘れた方のために、受付でスリッパの販売もされていましたが、数に限りがあると思いますので、持参された方がベターです。

また新型コロナ対策として、マスクもお忘れなく。


宝塚の旧松本邸とは?

宝塚市桜ガ丘にある旧松本邸は、日本で初めて列車自動連結器やボイラー自動制御装置などの輸入を手掛けた土井内蔵(どいくら)氏の自宅として、昭和12年(1937年)に建築されました。

当時としては珍しい、木造洋瓦葺2階建の洋館です。

その後、建物は、土井内蔵氏の娘アイリン夫妻に引き継がれ、平成13年(2001年)に娘婿の松本安弘氏の遺志により、宝塚市に寄贈されました。

建物は、ほとんど手を加えておらず、建築当時の姿を残し、モダンな西洋スタイルの生活を知ることができる貴重な文化遺産です。

平成17年(2005年)に国登録有形文化財に指定され、平成21年(2009年)には、「ひょうごの近代住宅100選」に選定されました。


宝塚・旧松本の住所や駐車場は?

宝塚・旧松本の住所は、「宝塚市桜ガ丘3-45」です。

会場には駐車場はありません。

お車でお越しの場合は、こちらのコインパーキング(三井のリパーク 西宮生瀬東町駐車場)が近くて便利です。

公共交通機関をご利用の方は、宝塚駅から徒歩約10分です。

ほぼフラットな道のりなので、お散歩にちょうど良いですよ。


旧松本邸の見どころは?

昭和12年の建築当時の姿をそのまま残している旧松本邸。

1階の応接室や2階の書斎や寝室は、戦前の建物とは思えないお洒落なお部屋です。

そんな旧松本邸ですが、お部屋以外にも見どころがあるんです。

それが、敷地内に建てられた防空壕やワインセラー。

旧松本邸の防空壕

旧松本邸の防空壕の内部

旧松本邸のワインセラー

旧松本邸のワインセラーの外観

旧松本邸の敷地には、防空壕やワインセラーの倉庫が当時の姿のまま残されています。

自宅に防空壕やワインセラーがあるなんて、庶民の私にはちょっと想像できません( ゚Д゚)

個人宅に残された防空壕やワインセラーは、現在では、ほとんど見ることができない貴重なモノ。

旧松本邸にお越しの際は、これらも併せてご覧ください。


旧松本邸に行ってみた!

旧松本邸の前にあるブドウ池

宝塚駅から徒歩約10分。

ついに念願の旧松本邸に到着しました。

ブドウ池と呼ばれる大きな池の奥にあります。

ちなみに一般公開期間以外はゲートが閉まり、立ち入り禁止となっています。


この日は一般公開初日だったのでゲートが開いていました。



ゲートを越えて、30メートルほど進むと・・・・


旧松本邸に到着です。

受け付けを済ませ、パンフレットや整理券をもらいます。

この日は一般公開初日でしたが、平日ということもあり見学者はまばら。

またずにすぐ入場できました。


宝塚・旧松本邸の間取りや各部屋の様子


パンフレットの裏面には、旧松本邸の間取り図が書かれていました。

床面積は、

1階 110.87㎡
2階 59.50㎡ 
合計 170.37㎡

とかなり大きなお家ですね。



それでは旧松本邸の各部屋を、一階から見ていきましょう。

1、居間(応接室)

玄関を入ってすぐ左手にあるのが、居間(応接室)です。

この部屋で客人を迎えていたのでしょうか?

木製の窓枠や化粧暖炉などアンティークな雰囲気満載です。




2、食堂(ダイニング)

居間の隣にあるのが食堂(ダイニング)です。

この日は小さなテーブルが置かれ、洋室に変わっていました。

食器棚があり、建築当初はダイニングとして使われていたのでしょう。

3、炊事場(キッチン)

食堂の隣は、炊事場(キッチン)です。

L字型のステンレス製の流しや壁際の食器棚など、広々したキッチンで使いやすそう。



受け渡し口です。

ここから隣のダイニングに料理を提供していたのでしょう。


受け渡し口の隣には、かなり年季の入った機械が置かれていました。

これはいったい何でしょうか?

近寄ってみると・・・


なんと全自動食洗器!

東芝の「Dishwasher DW-6000」という全自動食洗器でした。

この製品について調べてみましたが、いつ頃販売されていたのかなど詳しいことは分かりませんでした。


現在の新築住宅には当たり前の食洗器ですが、これだけ歴史のあるお家にも全自動食洗器があったとは驚きです!


壁をみると、何かメモが置かれていました。





旧松本邸のお世話をされていた女中さんへのメモでした。

健康に気を使われていたのでしょうか?

ジュースや生野菜を毎日食べたいというリクエストも。

女中さん(レイ子さん?)も大変だったかも知れませんね(⌒∇⌒)


4、女中室

廊下を挟んだキッチンの向かいは、女中室。

家事をされていた女中さんが生活していました。




女中室の片隅には、ミシンが置かれていました。

5、お風呂

お風呂の湯舟は大理石でしょうか?

重厚感のあるテルマエ・ロマエのようなお風呂です(⌒∇⌒)


洗い場も湯船もとても大きい!


シャワーもありました。

お風呂がない家も珍しくなかったこの時代に、これほど立派なお風呂があるお家は、阪神間でも珍しかったことでしょう。

それでは2階に上がります。


階段です。


階段を上ったところから撮影した2階の様子です。

2階には寝室(洋室)が4部屋、トイレ、手洗いがありました。

現在の住宅と比べると、天井は高く、廊下も広いですね。

天井や壁は漆喰、ドアは木製です。

現在のクロス張りのお家と比べると、重厚感を感じます。


6、寝室

階段を上がってすぐ左手にある寝室です。

ソファには窓から木漏れ日が差し込み、ゆったりした時間が流れています。

「深窓の令嬢が暮らしているお部屋」というイメージにピッタリ。

私の一番お気に入りの部屋です。


壁にはルノワールの絵画が飾られていました。



窓枠です。

現在はアルミ製の既製品のサッシが一般的ですが、こちらは木製。

アルミ製サッシと違い、温もりを感じます。


7、寝室

「6」の隣にある寝室。

物置として使われていたようです。


7、寝室

旧松本邸で一番大きな寝室です。

木製の大きな机が置かれていました。

事務所として使われていたのでしょうか?

窓からの木漏れ日が、とても気持ちいです。


窓からの風景です。



壁際には、大きなステレオが置かれていました。

8、寝室

本棚が置かれ、たくさんの書籍が置かれていました。


宝塚の旧松本邸のまとめ

今回は宝塚市にある旧松本邸についてご紹介しました。

これほど立派な洋館が、昭和12年に宝塚に建築されていたとは驚きでした。

建築当時の姿をそのまま伝える建物からは、当時の暮らしぶりを感じることができます。

みなさんもぜひ、秋の一般公開中の旧松本邸を訪ねてみてください。


⇒宝塚南口の旧山田家住宅も一般公開されていました


宝塚 旧松本邸
住所:兵庫県宝塚市桜ガ丘3−45
お問い合わせ:宝塚市立中央図書館 市史資料室(0797-85-0648)


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