海上自衛隊の輸送艦「くにさき」に乗ってみた!サマーフェスタ2026体験レポ②

輸送艦「くにさき」の艦橋(ブリッジ)

2026年7月5日(日)に開催された海上自衛隊阪神基地隊サマーフェスタ2026に参加したレポート第2弾です。

前回の記事では、サマーフェスタ2026の入場待ちの行列や待ち時間を中心にご紹介しました。

今回は、当日体験乗艦することができた海上自衛隊の輸送艦「くにさき」についてご紹介します。

初めて自衛隊の艦艇に乗った感想や艦内の見どころ、実際に見学して感じたことを写真とともにお届けします。

海上自衛隊の輸送艦「くにさき」とは?

「くにさき」は、海上自衛隊が運用する、おおすみ型輸送艦の3番艦にあたる輸送艦です。

艦名は大分県にある「国東(くにさき)半島」に由来しています。

ユニバーサル造船株式会社(現 ジャパン マリン ユナイテッド)舞鶴事業所で建造され、2000年(平成12年)9月7日に起工、2001年(平成13年)12月13日に進水、そして2003年(平成15年)2月26日に就役しました。

就役から20年以上、呉基地を母港として活動を続けています。

基本スペック

項目内容
艦種輸送艦(LST)
pennant番号LST-4003
基準排水量8,900トン
全長178m
全幅25.8m
深さ17.0m
喫水6.0m
速力約22ノット(約41km/h)
乗員約135人

「くにさき」の最大の特徴は、エアクッション艇(LCAC)やヘリコプターを運用できる大型輸送能力です。

人員や車両、物資を大量に輸送できるため、有事だけでなく災害派遣でも重要な役割を担っています。

輸送艦「くにさき」のこれまでの任務

輸送艦の主な役割は、自衛隊の人員・装備・作戦用資材の海上輸送や水陸両用作戦です。

それに加えて、災害派遣や国連平和維持活動といった多彩な任務にも従事しています。

これまでの活動の中でも特に印象的なのが、次のような出来事です。

  • 2004年 スマトラ沖地震:被災地支援のため、護衛艦「くらま」、補給艦「ときわ」とともに派遣。支援物資に加えてCH-47JAヘリコプター3機、UH-60JAヘリコプター2機を輸送し、現地では海上基地としても活躍しました。
  • 2011年 東日本大震災:DMAT(災害派遣医療チーム)を乗せて被災地へ急行し、支援にあたりました。
  • 国際共同訓練への参加:「パシフィック・パートナーシップ」や「ドーンブリッツ」といった米軍主導の国際共同訓練に継続的に参加。東南アジアやオーストラリアなどへの展開実績もあります。
  • 2022年以降:陸上自衛隊員も乗艦するようになり、自衛隊海上輸送群の設立に向けた体制整備が進められています。
  • 2024年 インド太平洋方面派遣(IPD24):第1水上部隊として呉基地を出港し、マーシャル諸島やフランス領ポリネシアなど各地で多国間訓練に参加しました。

輸送艦「くにさき」に体験乗艦!

海上自衛隊阪神基地隊サマーフェスタ2026では、輸送艦「くにさき」と「にほんばれ」という2つの船に乗艦することができました。

まずは「くにさき」の列から並びます。

午前9時35分、乗艦待機列へ

輸送艦「くにさき」の乗艦待ちの列

私が「くにさき」の列に並び始めたのが9時35分。

乗艦開始が9時45分からだったので、あと10分ほどで列が動き出します。

それまではカッパを着て、傘を差しながら、時間が来るのを待ちます。

ちなみに公式インスタグラムの注意事項には、

「傘を使用したまま乗艦することはできません。(傘をたたむ又は雨具等をご使用ください)」

と書かれていましたが、実際には傘をさしたまま乗艦でき、甲板に上がった後に傘をさしていても、特に注意されることはありませんでした。

輸送艦「くにさき」が目の前に!

輸送艦「くにさき」の乗艦待ちの列

9時45分になると列が動き始めます。

折り返し地点で見えた「くにさき」の姿は圧巻。

自衛隊の艦艇を間近で見るのは今回が初めてでしたが、巨大な艦体には思わず見とれてしまいました。

個人的には、どこか宇宙戦艦ヤマトを思わせる迫力があり、とても格好良く感じました。

輸送艦「くにさき」の乗艦待ちの列

列は順調に進み、あっという間に入口近くまでやってきました。

くにさきへは、船の側面にあるサイド・ドア(サイド・ランプ)から乗り込みます。

輸送艦「くにさき」の車両甲板

9時50分、ついに輸送艦くにさきの内部に入ることができました。

8時10分に開場待ちの列に並び始めてから、1時間40分かかりました。

長時間待って少し疲れていましたが、初めて見る輸送艦の内部に入った瞬間、その疲れは一気に吹き飛びました。

輸送艦だけあって、車両甲板は想像以上に広大。

全長約70〜80メートルもあり、

・トラック約60台

・水陸両用車AAV7 約10台

を搭載できるそうです。

そのスケールの大きさに驚かされました。

艦内で見つけた「ミミズク」

輸送艦「くにさき」のミミズク

入口付近にはフクロウのような像が展示されていました。

説明を読むと、これは「くにさき」のマスコットシンボルであるミミズクとのこと。

輸送艦「くにさき」のミミズクの説明

ローマ神話の知恵の女神・ミネルバの使いであるミミズクは、知恵や俊敏さの象徴。

輸送艦の任務にふさわしいシンボルとして艦内に飾られているそうです。

輸送艦「くにさき」乗艦記念日章旗

日の丸と日章旗が飾ってありました。

船の後方に行ってみると、人だかりができていました。

何かと思って並んでみると…

輸送艦「くにさき」の御船印

輸送艦「くにさき」のアンケート

入隊希望者向けのアンケートでした。

アンケートに回答した人には記念品が配られていましたが、アンケートに回答しなくても、クリアファイルと御船印を頂きました。

ありがとうございます。

輸送艦「くにさき」でもらったクリアファイル

輸送艦「くにさき」の御船印

マスコットシンボル「ミミズク」が描かれたくにさきの御船印。

輸送艦「くにさき」のLCAC(エアクッション艇)

輸送艦「くにさき」のLCAC

後方には、揚陸艇LCAC(エルキャック、Landing Craft Air Cushion)が搭載されていました。

テレビや写真では見たことがありましたが、実物を見るのはもちろん初めて。

想像以上に大きく、その迫力に圧倒されました。

エレベーターで飛行甲板へ

輸送艦「くにさき」のエレベーター

艦内前方には大型エレベーターが設置されています。

最大積載量は20トン。

これに乗って、甲板に上がります。

軍艦ならではの設備を実際に体験できる貴重な時間でした。

輸送艦「くにさき」のエレベーター


輸送艦「くにさき」の甲板上の風景

輸送艦「くにさき」の甲板上の見学客

甲板へ出ると、多くの見学者で賑わっていました。

それでも艦内ほどの混雑は感じず、ゆっくり見学することができました。

輸送艦「くにさき」の艦橋

目の前にそびえる艦橋(ブリッジ)は迫力満点。

個人的には、この角度から見上げる「くにさき」が一番格好良かったです。

残念ながら艦橋内部は見学できませんでしたが、それでも十分楽しめました。

輸送艦「くにさき」の艦橋


輸送艦「くにさき」の飛行甲板

輸送艦「くにさき」の飛行甲板

輸送艦「くにさき」の高性能機関砲CIWS(シウス)

輸送艦「くにさき」のCIWS(シウス)

甲板には、高性能20ミリ機関砲「CIWS(シウス)」が設置されていました。

レーダーで目標を自動追尾し、毎分3,000〜4,500発もの20ミリ弾を発射する近接防御システムです。

当日は砲身に保護カバーがかけられ、駐機モードになっていました。

輸送艦「くにさき」のCIWS(シウス)の説明

CIWS(シウス)の説明書き。

「CIWSの役割は、対艦ミサイルに対して、縦深防御における最終兵器です。

CIWSは安全解除をし、スイッチ1つ押せば、後はすべてコンピューターに制御され、目標の探索、追尾、射撃、修正、攻撃の判定まで勝手にやってくれます。

要するに、一人でなんでもやってくれる優秀な子なんです。

性 能

砲身数:6本

口 径:20ミリ

段 種:APDS弾

発射速度:毎分3000発(1秒間に50発)

有効射程:2000ヤード(約1800メートル)

気合を入れれば、10キロメートルぐらいは飛ばせるかも」

と書かれていました。

ミサイルも気合で飛ぶ距離が変わるんですね(笑)

輸送艦「くにさき」のCIWS(シウス)

輸送艦「くにさき」の飛行甲板

後部の飛行甲板では、ヘリコプターを搭載・輸送できます。

広々とした甲板を歩きながら、災害派遣や海外派遣で活躍する姿を想像すると、その重要な役割が伝わってきました。

輸送艦「くにさき」の飛行甲板

輸送艦「くにさき」からの眺め

くにさき甲板上からの眺め。

この日は午前11時10分からLCACの海上走行展示が行われました。

私もぜひ見学したかったのですが、朝から長時間並んで疲れていたため断念。

その代わり、隣で一般公開されていた輸送艦「にほんばれ」の見学へ向かうことにしました。

輸送艦「くにさき」から「にほんばれ」を望む

隣に停泊していた輸送艦「にほんばれ」。

輸送艦「くにさき」のCIWS(シウス)

くにさき前方に設置されたCIWS(シウス)

雨でも大盛況だったサマーフェスタ2026

サマーフェスタ2026の会場

甲板から会場を見渡すと、雨にもかかわらず多くの来場者が列を作っていました。

海上自衛隊阪神基地隊の公式Xによると、この日の来場者数は6,094人。

また「くにさき」の見学待ち時間は最大で約120分だったそうです。

人気の高さがよく分かりました。

輸送艦「くにさき」の小型ボート

輸送艦「くにさき」の旗

下船して隣の輸送艦「にほんばれ」の見学の列に向かっていると、くにさきの側面に小型ボートが吊るされているのを発見。

輸送艦「くにさき」の小型ボート

この小型ボートは、災害派遣や救難活動、人員輸送などで使用されるそうです。

輸送艦「くにさき」の開きかけの後部ハッチ

さらに後部ハッチが開き始めており、ここからLCACが海へ出ていくことを知りました。

実際に運用される様子を想像すると、とてもワクワクします。


輸送艦「くにさき」に乗った感想まとめ

輸送艦「くにさき」の救助用浮き輪

今回は海上自衛隊の輸送艦「くにさき」に体験乗艦した感想をご紹介しました。

自衛隊の艦船に乗艦したのは今回初めてでしたが、まず驚いたのはその圧倒的なスケールでした。

巨大な甲板上を歩いたり、LCACやCIWSなど普段目にすることのない装備を間近で見ることができ、とても貴重な体験になりました。

またスマトラ沖地震や東日本大震災など、多くの災害現場で人命救助や支援活動に尽力してきた実績を知り、改めてくにさきや自衛隊の皆さんに対する感謝の気持ちを強くしました。

乗艦待ちの列には少し疲れましたが、他の艦船でもこうした一般公開の機会があれば、ぜひ参加してみたいと思います。


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